ハロウィンと言えばJack-o'-lantern[ジャック・オ・ランタン]です
Jack of the Lanternと言い、”ちょうちんのジャック”という意味。
オレンジ色のかぼちゃで作られる、ジャック・オ・ランタンですが、何故かぼちゃなのでしょうか?
元々はかぼちゃではなかった
アメリカではハロウィンの時期になると、子供達がせっせとかぼちゃをくりぬいてジャック・オ・ランタンを作ります。
ハロウィンの時期にランタンを作るのは、ハロウィンの本家本元のアイルランドでも行っていました。
ですが、現在ではかぼちゃのジャック・オ・ランタンは、アメリカに伝わる前は「かぼちゃ」ではなかったんです。
では、アメリカに伝わる前のアイルランドではジャック・オ・ランタンはなかったのでしょうか?
答えは「いいえ」です。
ジャック・オ・ランタンもアイルランドからアメリカに伝わったハロウィンの伝統のひとつ。
しかし、アイルランドではかぼちゃではなく、ある野菜を使用してランタンを作っていました。
アイルランドのジャック・オ・ランタン
あるものとは?
それは かぶ です!
かぶのジャック・オ・ランタン↓
やだ、コワイ!
こんなの夜見たら泣く!だって、灯りを入れるんでしょ?怖すぎる・・・
↑これなら、まだカワイイ
ナゼ”かぶ”になったのか
アイルランドからアメリカに移り住んだ人々が目にしたのは、オレンジ色のかぼちゃでした。
広大な畑に無数に転がる”かぼちゃ”
”かぶ”より手に入りやすく、くりぬくのも簡単。
おまけに、ろうそくも入れやすい!
そう思ったアイルランド移民達は”かぼちゃ”を代替えとしてランタンを作ったのです
それが始まりとなり、今ではジャック・オ・ランタンはオレンジ色のかぼちゃが定番となり、それが日本にも伝わったという経緯。
ジャック・オ・ランタンには物語があった
その物語は、ハロウィンの発祥地であるアイルランドの民話からきています。
登場人物は ジャック と 悪魔
らんたん持ちジャックのおはなし
昔々のおはなしです
ある所に、ジャックという男がいました。
このジャック、嘘つきで乱暴者で素行の悪いことこのうえない!
ある晩、いつものように酒好きのジャックは酒場に入り浸って酔っ払っていました。
そこに一人の男が現れます。
その男は悪魔で、ジャックの魂を奪おうとするのですが
ずる賢いジャックは悪魔に言います
「最期の酒を飲ませてくれないか?飲ませてくれたら魂をやろう」
悪魔はジャックの願いを聞き入れてくれました
しかし悪魔は人間のお金を持ってはいません
そこで、悪魔は自分がコインに姿を変えます
{なんて人の良い悪魔!}
その時を待っていたジャックは、持っていた十字架で悪魔が変身したコインを抑えつけたのです。
苦しくてたまらない悪魔は、ジャックと約束を交わしてしまいます
「これから10年間ジャックの魂はとらない」
という約束を・・・
{何と言って良いのか分からないけど、
悪魔・・・考えよ?}
そして時は経ち、悪魔との約束の10年がやってきました
ジャックは自分の目の前に現れた悪魔
魂をとられそうになったジャックは、再び悪魔にもちかけます
「最期に、あの木になっているリンゴが欲しい」と
悪魔は自らりんごの木によじ登ります。りんごをとるために・・・
{悪魔・・・いい人すぎではなかろうか}
ジャックは、悪魔が木に登っている間に木の幹に十字架を刻みました
ジャックがナイフで刻んだ十字架のせいで、悪魔は木から下りられません
悪魔に、またしても条件をつきつけます
ジャックの魂をとらない、地獄につれていかない
この条件を悪魔は受け入れ、木からおりました
人間には寿命があります
寿命を迎えたジャックは”この世”から”あの世”へいくのですが
悪いことばかりしていたジャックは天国に入れてはもらえませんでした
そこで、ジャックは地獄へ行くのですが、”地獄へつれていかない”という約束は健在
地獄に入ることができません
天国にも行けないし地獄にも行けないジャックは、悪魔から貰った灯りをランタンに入れ彷徨い続けているのです・・・
これがジャック・オ・ランタン[らんたんのジャック]の物語
※脚色少しありです
まとめ
ジャック・オ・ランタンの由来はいかがでしたか
カボチャのらんたんは、どことなくカワイイのに
かぶのランタンは少しコワイ・・・
でもジャック・オ・ランタンの民話を知ると、怖くて当然なのかなとも思えてきます
今年は少し変えて、かぼちゃではなく伝統の通り”かぶ”でランタンを作ってみるのもいいかもしれませんね